2013年5月22日水曜日

QNAP TS-219P II 初期セットアップ失敗でログオン不能状態に陥る。パーティションの削除と再セットアップでで解決。

不具合状況

QNAP社のTS-219PII を購入。RAID1のNASとして使い始めるべく初期設定を行ったら、再起動で嵌った。細々経緯はあるのだが、最終的には、こんな不具合ループに嵌っていた。

  1. QFinder で NAS を見つけることはでき、また、シャットダウンや再起動も可能。
  2. NASを起動すると、ポート8080 に初期設定の画面が上がってくる。
  3. 初期設定の処理を一通り行うことはでき、設定後の再起動を行うところにまで至る。
  4. 再起動後現れるべきログオン画面が表示されず、ブランク画面となる。ブラウザは、quick.cgi をダウンロードするかあるいは他のプログラムで扱うかの判断を求めてくる。
  5. 再度接続を試みても同じ。ポート80で接続しようとするとサーバーが接続をリセットしたというようなメッセージを喰らう。
  6. この段階で、できることといえば、QFinder で再起動することくらい。そして2に戻る。

 工場出荷に戻すべく本体背面にあるリセットスイッチを長押しし、2回のビープを得て(初期化されただろう筈で)も、何も変わらない。

 

その他些末な情報

  • ファームウェアは付属CD収録の v3.6 ではなく、QNAPサイトで最新とされている 3.8.3 をダウンロードして利用した。
  • ディスクは東芝の3.5" HDD。型番は DT01ACA200でQNAPの TS-219P II に対するディスクの推奨型番一覧に明記されているものを選んだ。

QNAPのサポートと再試行

オンラインサポートフォームでの障害報告

 ざっとFAQやFORUMを見渡したが、同じような症状の記事を見つけることができない。そこでQNAPのサイトのオンラインサポートフォームで障害報告。(フォームのラベルは日本語訳されていますが、障碍内容については英語で記入する必要があります。解決策を求めてこの記事に至った方は注意を。)六時間も経たずして返事が来た。「ディスクのパーティションを削除してもう一回やってみろ。手順はこっちだ。それもまだダメなら連絡をくれ。」みたいな返事であった。

 この指示がアタリで、初期セットアップは完了。稼働にこぎつけることができた。

解決の手順

 示された手順は『ディスクを TS-219P IIのマウンタから外し、USB 接続でのリムーバブルケースの類に入れて Windows 機に接続する。デバイスを認識したら管理者権限でパーティションを削除する。』という手順で解決を図れというものであった。これを実際にやってみたところ、リセットスイッチによる工場初期化後であっても先頭 518MB の領域が確保されたままであった。この領域を削除する作業を2本のディスクについて行った。これらのディスクを再度 TS-219PIIのディスクマウンタに装着し、初期セットアップの作業を再試行。今度はうまく行った。

再試行では...

 またもや障碍がでるかもしれんと思う。障碍報告を英語でやる必要があるので、セットアップは英語画面で行った。最初のセットアップでは、マニュアルセットアップを選んでいろいろパラメータ指定をした挙句前述の『嵌り』に至ったので、今回は auto setup を選ぶことにした。設定時に明示指定するパラメータはNASの名前だけとして(他はそのままとして)セットアップを実施した。

 結果、上記嵌りループの4番目のステップ相当のタイミングでquick.cgi をどうするかと問われることはなく、初期セットアップ完了後のログオン画面に至ることができた。

 ログオンの後、管理画面を開いたところ、RAID1構成とした2本のディスクの同期が始まっていた。1.8TBの同期処理を終えるまでにおおむね7時間弱を要した。同期の完了を待って 不良ブロック (Bad Blocks) のチェックを行った。不良ブロックのチェックには5時間強を要した。期待通り Bad blocks なしという結果であった。

 同期と不良ブロックのチェックを終えてから、最初のセットアップで明示した残りのパラメータを予定していたものに変更した。その上で再起動をかけたところ、望むとおりの設定となり、本格的な作業に着手できる運びとなった。

補記

  •  再試行時に付属CDに収録されたファームウェア (3.6.0) を使おうとしたところ、バージョンが違うから処理できないというようなエラーを喰らった。結局は再試行も初回と同じファームウェアイメージを使ったが、特段の支障はなかった。

嵌りに至った経過

初回設定

  • 初回起動に伴うセットアップ画面の表示
  • パラメータ指定
    • NAS名
    • 管理者パスワード
    • 固定アドレスで運用するための諸設定
    • 時刻同期の指定と対象とする ntp サーバーの指定
    • 不良ブロックチェック
  • 諸設定進行、不良ブロックチェック処理が1時間で10%ほど進む割合で進行する様を表示。30%すぎ、40%前にブラウザのコネクション喪失。
  • ポート 8080 にアクセスし直すも繋がらず。
  • QFinder で探すとDHCPで割り当てられただろうIPアドレスで見つかる。
  • ポート8080に再接続。不良ブロックチェックの進行状況の続き(あるいは失敗)を告げる画面ではなく、再度初期セットアップが現れる。
  • 処理を進めると、以下のパラメータが書き変わっていた。
    • 固定アドレスとするかDHCPから取得するか否かの設定(固定IP関連の設定(割り当てIPアドレス、サブネットマスク、DNSは維持されており、固定か動的かの指定だけが書き変わっていた。)
    • ntp サーバーと時刻同期するか否かの設定(固定IP関連の設定(対象とした ntpサーバー指定は維持されており、同期するかしないかの指定だけが書き変わっていた。)
  • 上記の書き換えられた設定をもとのとおりとして、再実施。不良ブロックチェックは選ばず。
  • セットアップ処理が進み、再起動まで進行。再起動後、接続喪失。
  • QFinder で探すとDHCPで割り当てられただろうIPアドレスで見つかる。パラメータは再び書き換えられていた。
  • 先に書き換えた 固定/動的アドレス指定と時刻同期指定書き換えられたままとし再試行。
  • 冒頭の不具合ループに突入。

といった経過をたどった。

どの指定が悪さをしたのか、あるいは電源の瞬断でも起こったせいなのか、原因は不明のまま。

0 件のコメント:

コメントを投稿